新たな重点人財育成施策

日立ソリューションズでは、重点人財育成として「DX^（＊1）ケイパビリティ^（＊2）の強化」を方針として定めています。「DXケイパビリティ」とは、「デジタルテクノロジーの知識や技術によりお客さまのビジネス変革に寄与し、日立ソリューションズのDX事業を成功に導く組織的な能力」と定義しています。
重点人財育成施策では、事業プロセスを5つのフェーズに分けて、各フェーズで必要となる5つの力に、「アップデート力」と「ダイナミック・ケイパビリティ」を加えた7つの「DXケイパビリティ」を強化していきます。

「ダイナミック・ケイパビリティ」は、環境や状況が激しく変化する中、企業がその変化に対応して自己を変革する能力です。制度や基盤づくりを担当しているスタッフ部門を主な育成対象者として、SXやDXなどの環境の変化をいち早く、制度やルールづくり、基盤整備に反映できるようDXリテラシーを中心とした研修を提供しています。

• ＊1：DX（Digital Transformation）：デジタルトランスフォーメーション
• ＊2：ケイパビリティ（Capability）：企業が全体としてもつ組織的な能力

お客さまの課題を見極め、案件化・事業化できる力を育成

重点人財育成施策における強化ポイントとして、「事業デザイン力」と「デジタル化提案力」があります。事業部門へのヒアリングの中で、事業をデザインする力、デザインした事業を社内外のステークホルダーを巻き込み実案件化する力の強化が求められていたため、この2つの力の強化に注力しています。また、事業部門・営業部門間の連携を強化したいという要望があったため、事業部門と営業部門が同じ研修を学ぶことができるコースを設けています。「提案手法研修」や「デザインシンキング手法研修」などのベーシックレベルを経て、プロフェッショナルレベルでは、事業をデザインし、お客さまの生の声を聞き、模擬提案を行う実践型研修を行います。これらを通じて、お客さまへの提案やステークホルダーを巻き込んで案件化できる力を強化していきます。

また、「DXケイパビリティの強化」においては「AI／データ活用力」も重要です。日立ソリューションズでは、グループ独自のAI人財育成体系を整備し、推進しています。本体系の中では「AIリテラシーを高め、お客さまからのAIに関する話を理解できるようにすることを狙いとした「AI／データ活用研修」や「ディープラーニングに関する能力を認定するE資格試験の取得支援」などを実施しています。現在では、新たに若年層必須教育の中に「DXリテラシー教育」を組み込み、対象者を広げて強化を図っています。

日立ソリューションズでは社会の仕組みや価値観が大きく変化するなか、将来にわたり価値を創造し、持続的に成長するために、従業員の多様な価値観や経験を生かし（ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン）、イノベーションの創出をめざしています。
持続的成長の原動力は「人」と捉えている日立ソリューションズの取組みが、お客さまの今後の取組みの参考になれば幸いです。