お役立ち情報
自ら選ぶこと、そしてそれを意識すること
今回のテーマは「自ら選ぶこと」です。
私たちは日々の生活の中でさまざまなことを選択して生きています。
みなさんが最近した選択はどのようなことですか。
主体的に選択することに躊躇したことはありませんでしたか。
今回は、自ら選ぶことについて私自身の考えを述べながら、 みなさんが少しでも仕事や人生の選択を前向きなものにしてほしいと思っています。
執筆者
株式会社日立ソリューションズ 経営戦略統括本部
チーフエバンジェリスト兼人事総務本部 本部員
伊藤 直子(いとう なおこ)
【伊藤 直子氏プロフィール】
1990年津田塾大学卒業。日立中部ソフトウェア(現 日立ソリューションズ)に入社。ソフトウェア製品開発、ネットワーク・セキュリティSEを経て、2004年管理職へ。2015年から働き方改革のプロジェクトに入り、自社の改革推進とともに、企業の働き方改革をITで支援する事業に携わっている。
仕事の中での選択
「人生は選択の連続である」という言葉があります。意識的かそうでないかに関わらず、私たちは選択を繰り返しています。今日の服はどれにしよう、お昼に何を食べよう、という日々の生活の小さなことから、進学、就職、結婚などの大きなことまで、さまざまな選択をしながら生きていますよね。
仕事の中でも、さまざまな選択に直面します。プロジェクトの進め方、タスクの分担や優先順位づけ、チームメンバーとのコミュニケーションの取り方など、多くの意思決定が求められることでしょう。プロジェクトや組織内でのポジションや役割によって、選択の権限や裁量は異なりますが、すべての人が自身の立場でのなんらかの選択をしながら仕事をしていると思います。
では、「自ら選ぶこと」にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
「自ら選ぶこと」の魅力は、より自分らしく仕事に取り組むことができることです。自身の考えやスタイルを生かせると、仕事をより自分事として捉えるようになり、主体的で自律的な行動につながると考えられます。その結果、成功すれば充実感や満足感が得られるでしょうし、失敗したとしても自身で振り返り反省することで、成長につなげることができます。逆に、主体的には選ばず、誰かの指示に従ったという思いのまま取り組んで失敗すると、その誰かのせいにしてしまい、愚痴を言って終わりにしてしまうかもしれません。
一方で、「自ら選ぶこと」にはリスクもあります。選択肢が多すぎる場合、意思決定の過程が複雑になり、ストレスが生じるかもしれません。個人で背負いすぎると、疲弊したり不安になったりすることも懸念されます。これを防ぐためには、選択肢を適切に絞るスキルや、建設的な相談ができるメンバーを得ることが必要です。
働き方を選ぶこと
近年、テレワークやフレックスタイムなどの導入が進み、働き方を選べる時代になってきました。働き方を選択できることは、個人にとって多くのメリットをもたらします。
まず第一に、働き方の選択肢が広がることで、個人の生活に柔軟性が生まれます。働く場所や時間をある程度柔軟に選ぶことができると、個人の生活スタイルや健康状態に合わせて働くことができ、効率的かつ満足度の高い仕事の進め方が期待できます。
また、ワークライフバランスの向上にも寄与します。仕事とプライベートの充実を両立させることができ、ストレスの軽減や心身の健康維持につなげられます。家族と過ごしたり趣味に時間を充てたりすることで、生活全体がより豊かなものとなるでしょう。
さらに、個人の生産性やモチベーションが向上すると考えられます。自分の最も効果的な働き方を見つけ、そのスタイルで仕事を進めることで、成果を最大化できるだけでなく、仕事へのやりがいや情熱も高まります。結果として、個人のスキルや専門性の向上にも繋がり、キャリアの発展が期待されます。
また、地理的な制約を越えて、やりたい仕事に携わることができるかもしれません。リモートワークの普及により、場所に縛られずに仕事をしたり、自分に最適な環境で働いたりすることができるようになってきました。企業としても、優秀な人財を場所の制約を越えて採用することができるため、リモートワークとオフィスワークを組み合わせる働き方を整備している企業も増えています。
総じて、働き方を選択できることは、個人の生活全体にポジティブな影響をもたらします。柔軟性、ワークライフバランス、生産性の向上、そして地域の垣根を越えた機会の拡大など、これらのメリットは働く人々がより充実した生活を送ることに寄与するでしょう。
選択していることを意識しよう
そうは言っても、「会社のルールだから自由に選べない」とか「上司が厳しくて仕方なくやらされている」とか、思ってしまいますよね?
そこで、提案です。
その「会社のルールに従っている」「仕方なくやらされている」状態も、自分が選択していることだ、と考えることはできないでしょうか。あなたには、会社に対して「ルールを変えるべきだ」と提言する権利がありますし、上司に対して「もっといいやり方がある」と相談することもできます。それでも何度言ってもかなわない場合、本当にいやなら会社を辞める自由もあります。
視野を広げて、会社を辞めることまで選択肢として考えられると、いま仕方なくやっていると感じることも、会社を辞めないという大きな選択に付随している小さな問題だと解釈できるのではないでしょうか。そうすると、少し気が楽になりませんか?
「自ら選ぶこと」には自身に対する責任が伴いますが、「自ら選んでいると意識すること」によって自分の選択を客観的に見ることができ、異なる選択をする自由もあるということを意識できるのではないでしょうか。自分の可能性を広げ、気持ちを楽にするためにも、「自ら選んでいると意識すること」がとても大切なことだと、私は常々考えています。
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